異国で、一人暮らしの仮住まいの部屋の天井を見上げながら、これから自分が何をするのか、何になれるのかを考えていた。19歳だった。特別な経歴も、確かな計画も、誰かに誇れる何かも、そのときの私にはなかった。あったのは、ここから何かを始めるしかない、という事実だけだった。

何も持っていない、という出発点

将来がまるで見えないまま、私は日本を離れた。理由を一言で説明できるほど整理された決断ではなかったし、成功の計算があったわけでもない。ただ、いまいる場所のままでは自分が納得できないと感じていた。 高校生のときの自分は、特に何か得意があるわけではなかった。 読書やゲームが好きな、ごく普通の高校生だった。

「ゼロから」という言葉を、私はかっこいい謳い文句としては使わない。 実際に、手元にほとんど何もない状態から始めることが、いかに不安だったか。 先の見通しがないまま海外に出たため、最初はがむしゃらに英語を勉強した。 とある国でソフトウェアエンジニアの青年と出会い、ノマドワーカー(縛られず多様な場所で働く人)の概念を知り、自由に働けることに憧れて、エンジニアを目指した。 プログラミングを学んだ。 大学で Computer Science を学んだが、全体像が全く見えなかった。 AI の発達によって、以前より深く学べるようになった今でも、まだ見えていないことがたくさんある。 だからこのブログも、まだ途中にいる人間が、学びながら書く記録にしたい。

エンジニアとして積み重ねてきたもの

その後の年月で、私は会社員エンジニアとして経験を重ねてきた。 Web エンジニアとして働き、その後 OS エンジニアを経て、最近は再び Web の分野に戻ってきた。 2026 年現在、エンジニア歴は 9 年になったばかりだ。

この過程で確信したことがある。人から与えられた方法や手順をなぞるだけでは、自分が本当に作りたいものにはたどり着けない、ということだ。 仕組みを自分で理解し、手を動かして確かめ、うまくいかない理由を突き止める。その積み重ねによって、エンジニアとして成長できるのだと思う。 技術書やビジネス書を読むことで知見を広げることはできるが、実際に体験しないと身につかない。

ここで言う「ハッカー」とは

このブログのタイトルにある「ハッカー」は、他人のシステムに不正に侵入する人のことではない。 私が目指すのは、知識も基盤もない状態から仕組みを理解し、自ら構築して、自分の手で問題を解き、状況を変えていくbuilderとしてのハッカーだ。 起業やものづくりに近づくほど、この力が要ると感じるようになった。誰かの指示や設計をもとに何かを作るのではなく、自分でシステム全体を理解して何かを作れること。そして、壊れたときに他人任せにせず、原因まで掘り下げられること。 この姿勢が、AI 時代でも大事になってくると思う。

なぜ、いま始めるのか

AI は、私たちが物を作る速度も、学ぶ速度も大きく変えつつある。過去に積み上げた経験だけに寄りかかっていては、この変化に追いつけない。 だから私は、これまでの経験を土台にしながらも、さらに学びを継続していこうと思う。 このブログでは、日本語と英語で、読者の人生を豊かにする「ライフハック」を発信していく。

AI は強力な道具だ。しかし、提案を鵜呑みにして手元の理解を手放してしまえば、作れるものの上限はむしろ下がる。道具に速く動いてもらいながら、判断と説明責任は自分の側に残す。その線引きを、これから実際のブログ制作を通して確かめていきたい。

このブログで書くこと

このブログでは、私が知ってよかったこと、つまり「ライフハック」だと感じたことを書いていく。 Tech / AI がメインになると思うが、読書、旅行、ゲーム、ガジェットなど、私自身が関心を持っているテーマについても発信していきたい。

一緒に進みたい人へ

この最初のエッセイは、AI 時代に不安を抱えている私のような人向けに書いている。 特別な経歴も十分な準備もないと感じているジュニアエンジニアや、AIによる急な変化に不安を覚えながらも、それでも学び、何かを作りたいと思っている人たちだ。 もちろん、エンジニアでなくても、人生を豊かにするヒントを探している人には読んでもらいたい。 X でぜひフォローしてほしいし、RSS フィードを登録してくれるとさらにうれしい。

私は決して成功者ではない。このブログで一方的に何かを教えるつもりはない。 むしろ、まだ成長途中にいる一人として、AI をツールとして使いながら前に進む姿を共有したい。 ゼロからでも、仕組みを理解して手を動かす人にはなれる。この変化の時代を、AI を使いこなしながら、一緒に進んでいけたらうれしい。

ここが、その出発点だ。